『君はどこにでも行ける』書評・感想

書評ブログを始めようと思ったのが、2017年の終わり頃。理由としては、ブログネタが欲しいこと、読書自体は全くしない訳ではない(と言っても月1.2冊)ので何かしら自分の言葉で学んだことをアウトプットしたかったから。

読んだ数だけ増えていく、それに少し嫌気がさした。共感して欲しい訳ではない。自分の言葉でアウトプットしてこそ学び、記憶されると考える。

小学生時代では読書感想文すらまともに書いた記憶が無い。拙い内容になると思うが、読んで頂きたい。

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君はどこにでも行ける 堀江貴文

君はどこにでも行ける

読了したのが、2018年1月。直近で1番最後に読んだ本。鉄は熱いうちに打てではないが、早いうちに。

この本のタイトル『君はどこにでも行ける』という文字列を見たとき、私はてっきり「日本に留まらず、世界を見てみよう、行ってみよう」と感じた。

それは本意では無い。

文中のどこかに「何をやってもいい、どこに行ってもいいんだから、みんな他人を気にしないで、好きなようにすればいいのに」とある。これが私が思う、この本一番の本意だと考える。

 

序論、日本が世界から見て、今どれくらいの位置(具体的な数字…一人当たりのGDP(国内総生産)や富裕層の経済力等)を表して、真実を伝えている。※出版が2016年3月の為、数字は2015年だったりする。

一人当たりのGDPが世界27位。

その数字に衝撃を受けた。落合陽一氏の言葉を借りたりして、日本の現状を若者が楽観視しすぎている現実。かつてバブル期に日本がアジアを買い叩き捲くっていた現象が、今完全に逆転していること。ただ、それはひとつのチャンスであるということ。

 

堀江氏・ホリエモンの本は非常に読みやすい。多動力(いずれ書きたい)もそうだが、句読点、文字の大きさ、バランスが丁度よい。くどくなく、スパッと物事を言い切っているから、その度に考えさせられる。しかし正直、この本は国家単位の話が多く、個人としてはイマイチピンと来ないことも感じられる。

2・3章は堀江氏の経験に基づく、海外それぞれの特徴や成長を肌で感じた通りに羅列している。それだけで文化の違い、国民性を感じ取れる非常に濃い内容。旅行譚といえばそれまでだが。

その上で、4章は『東京』に焦点を合わせる。交通、治安、メシ。言わずもがな。ダイヤの正確さ。財布が返ってくる。安く美味しい。当たり前すぎて何も感じていないことが、それは日本として、個人として武器になっている。その上で、今後アジア戦略を考えるのに最前線となるのが『福岡』といっている。政令都市の中で、年間数%の経済成長、人口増加があるのは福岡市のみ。福岡で不動産を持とうかなとか考える。

5章、「君」へ。インターネットで繋がり、「外」と「なか」に区別は無くなってきた。無意識な現状維持でいいんじゃないか精神。目標があるのならばそれを、「何を見たいのか」「何をやりたいのか」「何が欲しいのか」はっきりさせないと、区切るのは難しい。その壁をなくしたとき体は勝手に動き出す。思い込みを解くことから始めよう。

で、人のストレスはほとんど思い込み。自分でつくった思い込みにとらわれ、行動を規制している。未来や過去に悩んでないで、集中力を高めイマココに意識を向ける、最高の休息法(いずれ書きます)という本にも繋がってくる気がした。

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1つ私なりに。

文中にウィンブルドン現象という言葉も出てくる。ウィンブルドン現象とは、テニスの全英オープンで海外の選手による自由競争の末、イギリス人選手がほとんど活躍できなくなった、という皮肉の現象。イングランド プレミアリーグも例に挙がる。強くなり、勝ち、お金が集まり、盛り上がる。環境・給料が良くなり、その国全体のパイが大きくなる。

日本でそれをいち早く取り入れたのが相撲である。高いレベルでプロとして客にお金を貰う。その為には、日本以外からも新しい力(曙、武蔵丸などの米国勢。朝青龍、白鵬などのモンゴル勢)を取り入れ、相撲人気を回復させた。気が付かなかった。枠というのはあるだろうけど、それが良い方向に進む。

その逆はJリーグであると。最近は中国リーグの一部クラブが海外の有名選手を入団させ、名前を、放映権を得て収入を上げている。では、日本のJリーグは堀江氏がアドバイザーとなっているがあまり進まない。「いまのままで満足」「リスクを取りたくない」というのが日本人のリアル。

競馬でも同じ事が言えるのではないか。最たる例はジャパンカップ。近年では2005年のアルカセットを最後に海外勢の勝利はない。日本が最高峰の力を持ったのは言うまでもない。何故、海外馬の参戦が少なくなったのか、日本馬が強くなりすぎた。それもある。私は馬場だと思う。いくら賞金が高くても、海外馬は日本の固い馬場にリスクを感じ来なくなる。だからイマイチ盛り上がりに欠ける。強い海外勢(時には地方競馬勢)が日本の大将達が真っ向勝負で戦う。それで競馬が盛り上がった、1つの要因ではなかろうか。日本勢は転機やタイトルを求め海外へ飛んでいる。そしてその国のタイトル(お金)を奪取していく。それはそれで、海外競馬の盛り上がりや、底上げに繋がっていると考えればそこまでだが。

だから最高峰となった競馬界に、若駒を求めて海外勢がやってきている。そのお金が入ってくることは良い循環である。それを是非、競走でも出来ないか、と私は思う。

自由競争の分野では、費やした時間に価値はあまりない。ユーザーの満足できるものを提供(GIVE。GIVE&TAKEもいずれ書きたい)することが、第一義。だからこそ競争のレベルが高まり、全体のクオリティは底上げされるのだ。(P207)

個人としても、学んだことをいかに提供できるか、それを教えてくれたこの本からブログに書こう!という意志が湧いた。

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ラエトリの足跡」より200万年前に、人類は歩き出したとされている。突如、大陸を渡る旅をした。きっかけはまだ分かっていない。しかし著者は「見たことないものを、見に行きたかった」から。としている。私もそう思う。自分なりに旅をして、すこしぐらい無茶なことしても、それより興味が勝る。そんなずっと昔からの人間本来の興味心。そこに国境は無い。国境は私たちの頭の中にある。

アジアのリーダーであると今だ引きずる日本を海外の都市成長から俯瞰し、提言している。あなたは何でもやっていける。それを決めるのは「君」次第。多少、個人より国や団体に対しての提言が多いかなという印象はありました。変わろうとしないやつはだめ、それに文句をいってくるやつもだめ、だから今そのレベルなのだ。変えていけ。頭の中にある国境を消そう。それを教えてくれた、そんな本でした。

 

ちなみに、飲食店を開くためのハードルは日本はとても低いみたいです。食品衛生責任者、火元責任者などの最低限の管理人申請で可能らしいです。

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