おわらいふ

『チバニアン』と『ハルウララ』探訪記

2018年5月。

原付で千葉県を攻めることにした。今回は日帰り原付旅。メインは『チバニアン』と『ハルウララ』。どちらも日本中から注目を浴びた(ている)、有名な歴史遺産と競走馬だ。

千葉市中心部から南東にある「うぐいすライン」を南下。

チバニアン 地球磁場逆転地層

チバニアンの里という休憩所兼無料駐車場にバイクを停め、標識に沿って歩いていく。

川沿いに出る。この川は「養老川」。比較的落ちついた綺麗な川だ。

その川沿いを歩いていくと、左手にひょっこりと現れてくるのが「地球磁場逆転地層」こと『チバニアン』だ。

この付近の地層は、地球の磁場(磁極)が反転していた時代の深海底に積もってできました。現在の方位磁石の針は、地球のほぼ北を示しますが、この時代には針がほぼ南を示していました。その証拠を示す海底の地層が露出し、最もよく見ることのできる場所は、地球上でイタリアとこの市原市の田淵だけです。

古関東深海盆ジオパーク推進協議会・田淵町会

何故『チバニアン』というのか–

この露頭「千葉セクション」は地質時代境界のGSSP(Global boundary Stratotype Section and Point、国際標準模式層断面とポイント)の第一候補地に選ばれました。今後正式にGSSPに認定されると、この地層の含まれる時代(約12万6千年前~77万年前、更新世中期)を「チバニアン」(ラテン語で「千葉時代」)と呼称し、日本の地名が地質時代名称に初めてつけられる快挙となります。

市原市教育委員会ふるさと文化課パンフレットより引用

つまり、中生代のジュラ紀や白亜紀、新生代のジェラシアンなどと同じ扱い、同列の地質時代区分になる訳ですね。

 

地層には調査の跡が見て取れる。この印は地磁気の逆転を連続して分析している。地磁気の逆転は、過去360万年間だけを見ても11回確認されているらしい。

川沿いから少々、左手側に階段を登ってさらに現在進行形で調査しているような場所がある。

説明している看板もあるが、正直何が何だかさっぱり分からない。これは考古学になるのか地質学になるのか、その差も分からない。

下の写真、若干右上に向かって苔が生えているラインが見て取れる。これは、約77万年前の火山灰層(長野・岐阜県の御嶽山の噴火による火山灰)となっている。

正直、来てみたときにはさっぱり分からなかった。後日、パンフレットとともに調べると若干分かった”ような”気がした。

 

~見学に際してのお願い~

・地層の見られる崖面は、養老川に直接面しているため、降雨の後には増水して水位が高くなり、地層に近づくことが困難になる場合があります。また、地層までの地面は、濡れると大変滑りやすいので、長靴や靴底がしっかりした履物を用意する必要があります。

・現地までのアクセス路や地層のある崖などは、現状民有地のため、市の管理下にありません。あくまでも地元地権者の方々などのご理解とご協力のもとで貴重な地層の見学が可能となっています。安全管理はご自身の責任でお願いいたします。

・地層は極めて貴重な資料ですので、土を削ったり持ち帰ったりする行為は絶対に行わないでください。

 

来た道を戻る。その戻る道には、スーツを着た15人ぐらいの集団がこちらに向かってきていた。なにかと分からないことも多いのだろう。もちろん、老人夫婦やカメラマンっぽい人など数はそこまで多くは無いですが訪ねてきていて、立派な観光スポットだなぁという印象でした。

小腹が空いたので、駐車場併設の「チバニアンの里」へ。地元の人と少し喋った後、ご飯。

あさりおこわ

腹ごしらえして出発。さらに南に原付を走らせる。

 

養老渓谷駅に到着。

養老渓谷…なんか聞いたことあるなぁぐらいの印象。付近はハイキングコースが整備されており、どちらかというと歩いて景色を楽しむスポットなのかな、と思ったり。

せっかく来たのだから、「養老渓谷っぽいところに行ってみよう」と思い、やってきたのが

養老の滝(粟又の滝)。

山の斜面に作られた階段を下ると、なかなか綺麗な景色が現れる。これは…インスタ映える。。

駐車場に戻り、もう一ヶ所向かう。観音橋へ。

この観音橋を渡り、山道を登っていくと出世観音立國寺があるらしいのだが、時間と少々面倒くさかったので向かわず。ああ出世しないだろうなぁ笑(ちなみに、源頼朝公が再起をかけ祈願したから「出世観音」となったらしい。)

 

道中、面白い標識を見つけ、パシャり。県道178号線、大多喜町 面白。

大多喜町 養老渓谷観光センター 直売所やまびこさんで休憩。同じくバイク旅してそうな4.50代ぐらいのおじさんと少し喋る。私の原付、ナンバープレートが福岡県ですからねぇ、そりゃ驚かれますよね。。

 

一路南東方向へ。20kmほど進んだ御宿町にひっそりと佇む「マーサファーム」さんを訪問。

なんと、このマーサファームさん。高知競馬で1998年から2004年まで走り続け、計113連敗を喫し、あの武豊騎手が乗ったことでも有名になった「負け組の星」、『ハルウララ』号が繋養されているのです。

なぜ、マーサファームに繋養されているのか…引退後の壮絶な馬生についてはWikipediaを参考にして頂きたい。

その他にも、マーサファームさんには中央で4戦したヒシアンデス(父ヒシマサル、母ヒシアマゾン)などがいる。繋養馬の情報はこちらから。

なかなか馬房から顔を出してくれなかったハルウララ。スタッフさんのご厚意により、馬房から出してくれた。

22歳となった今でも、元気にムシャムシャ。たっぷりと太ったお腹がその証。いつまでもゆっくり、元気に余生を過ごして欲しいと思います。

ハルウララとお別れしたあと、駐車場近くに居た「白ちゃん」に挨拶して帰りました。

※マーサファームさんは観光牧場ではありませんので、見学の際は事前に連絡のうえ、お越しください。

写真等もブログに上げて良いとのことで、何から何までありがとうございました。

 

戻る道中、「たけゆらの里 おおたき」さんにてもぐもぐタイム。

千葉市中央区まで戻り、「千葉ポートタワー」へ。

券売機で420円を払う。この日は曇りがかった1日だったので何も見えないとは分かっていたが、本日の展望状況は全く役に立っておらず。笑

外観だけではオフィスとか入ってると思っていたが、全く違っていてスカイツリーの外側にガラスが張られている造りだったのには驚いた。

まぁ、あんまり見えず。多少の展示物とレストラン。

そんなこんなで自宅に帰り、日帰り原付旅は終了。

房総半島の海岸線は1周したことはあったが、内地の方に足を運んだのは初めて。チバニアンに関しては名称登録がうまく進んでいないようなので見守っていきたい。もう一つ、ハルウララに関しては、まず元気に過ごしている姿が、この目で見ることが出来たのが嬉しかった。彼女が現役時代名を馳せたのが約15年前。私はまだ小学生。しかし、それでもハルウララの名前は知っていた。競馬を知らない友達でさえ、その名を聞けば分かることだろう。

そんなに有名になった彼女でさえ、順風満帆な引退後の余生とはいかなかった。寿命まで馬生を過ごすことがどれだけ大変か、改めて思い知らされた。どうか幸せであるように。センチメンタルな気持ちとともに筆を置きたいと思います。

最後までありがとうございました。

 

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